2009年7月6日月曜日

こぼれ話3

(3)いたずら(男子学生)


いつの時代も学生たちは、大人を困惑させるいたずらをして遊んだようだ。学校に遅刻しても、汽車が遅れたといえば許された。授業をサボりたい学生はいろいろ工夫をして汽車を遅らせる算段をした。試験中はなおさらである。


そこで学生たちは上り坂にかかると連結器のところにある手動のブレーキハンドルを回して上れないようにした。すると機関士は後戻りして十分勢いをつけて坂を上らなければならなかった。2度も3度もこんなことをすればかなり遅れた。当時の時刻表は単純明快で、1時間に1本、たとえば臼の浦駅発は朝5時から夜8時まで毎12分であり、到着は毎45分と決まっていた。これは日本最初の汽車が、新橋ー横浜間に開通した明治5年のダイヤも同じだった。


実盛谷駅で乗り換えるものにとっては少しの遅れでも1時間後の汽車を待たなければならなかった。






手の込んだやり方は冬場の冷えたときに、最終列車の後部から水を線路にまいて翌朝凍らせて坂を上らないようにしたとの話も聞いたがはたしてうまく行ったかどうか疑問が残る。

筆者が高校時代に1度だけ不用意にブレーキ装置に触れて、田平(現平戸市)の坂をバックさせて、大目玉を食らったものがいたのを覚えている。



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